13回目のProgram for Competitionを終えて
今回、欧米のプロフェッショナルスクールやバレエ団経験豊富な審査員の先生方 6名に加え
審査員の先生方と同等のプロスクールカリキュラムを履修、舞台経験豊かな先生方3名に[評議員]として
クラス審査に加わっていただきました。
ここ2〜3年に比して
基礎クラスを丁寧に指導され、[バレエ]にとって
クラス基礎、その前のコンディショニングが重要であることを体現しているエントリー者さんが増えてきたことを審査員/評議員一同 先々に希望を感じた一回となりました。
そして2日目の舞台審査でのソロバリエーション。
バレエ団で踊っていらした審査員の先生方は、バレエ団プロの『しかもソリスト級・プリンシパル級のソロ作品』が奥義に支えられた難しさを備えていることをよくご存知です。
まだバレエ(ダンスクラシック)の基礎を習い始めて、3〜5年の小中学生にとってタフすぎるソロバリエーションが散見されました。
が、このポイントは、昨今増えに増えたジュニアコンクールのネガティブな側面に感じられます。
あまりに多く目にするので
プリンシパルのソロをおどるのが当たり前のように流行してしまったようです。
P.C.O.では、
バリエーション審査のみでエントリー者をみていくのではなく、前日当日のクラスからお一人おひとりの日々の努力の積み重ねをみていきたいと考えています。
派手な技や有名な曲に憧れるのではなく、その前に必要な基礎の蓄えや作品への教養を審査員/評議員の先生方は見いだしたいと思っています。
今回より、クラス+ソロバリエーションで将来性が感じられた方々のNO.リストだけでなく、基礎クラスの中だけでも可能性を発揮された方々のリストも発表いたします。
所属の先生との信頼関係を大切にし、毎日、毎週の基礎クラスでの自分自身の見直しに重きをおいていただけることを希ってのことです。
そして、舞台でのバリエーション作品の披露では、
①その作品の本質を理解して踊ってほしい。
②そのソロ1つひとつが持つ音楽/場面/背景について探究してほしい。
③なぜそこのそのフレーズにその『パ』があてられているのかを大事に踊ってほしい。
④安易に 振り付けを変えたり、端折ったりするならそのバリエーションはまだ早いということを理解してください。
各審査員の先生方の選考
アザット・ガリビヤン先生
海外バレエ団・バレエ学校短期留学賞
アルメニア国立バレエ学校短期
77、82、86、87
ヤナチェックコンサバトリー
該当者なし
ペンシルベニアバレエアカデミー(サマー)
58、60、61、69、72、73、77、79、
82、83、86、87、90、91、92、96
バレエアプロムワークショップ(スカラーシップ、全額免除)
32、93
鶴谷美穂先生
Asian Grand Prixコンクール 決選参加権
40、72、95
ワークショップクラス/舞台上でのヴァリエーション演技とを合わせて将来性を感じたエントリー者
鶴谷美穂先生
15
26
27
40
43
58
69
72
82
90
91
95
平井優子先生
クラシックソロバリエーション
32
40
58
61
77
81
82
86
87
クラシッククラス
26
32
37
58
60
61
75
77
82
86
90
92
93
96
コンテソロバリエーション
106
107
108
コンテクラス
54
86
87
96
大嶋正樹先生
25
32
58
60
61
68
72
77
82
87
90
96
クラスでの評価
8
21
23
36
37
49
アザット・ガリビヤン先生
32
68
77
82
83
86
87
90
91
92
93
96
針山愛美先生
14
21
25
26
49
58
60
69
75
77
82
86
87
96
岸村光熙先生
22
26
28
32
40
42
53
58
81
87
91
201
次点
8
43
50
62
82
86
90
クラスレッスンでの評価
クラシック
28*
40*
58*
61
62
69
72
73
75
76
77バー〇*
82*
86*
87*
91
92
96*
コンテ
69
82
86
87
92
96
*印は特に印象に残ったエントリー者
評議員メンバーによるクラスレッスン中の評価
仙頭由貴先生
ワガノワバレエアカデミー留学、元ウィーン国立歌劇場バレエ団、元新国立バレエ団、元K-Ballet Company
※23日中級クラスのみ審査
77,78
幸田亮一先生
ドイツハンブルグバレエ学校留学、元劇団四季、ygp日本予選コンテンポラリー部門top12受賞生徒を複数名輩出
32(次点25,26,34)
60,61(次点58)
77
87(自分に足りないものを理解しつつできる限りのことをやる姿、クラス内でのキャッチアップ能力を評価)
82(ポテンシャルを使い切れないが、ハマると美しい、貪欲さ、渇望が欲しい)
(次点75,96)
前日コンテンポラリークラス
87,82,96
(次点86,92)
※次点の方は現時点での評価ではなく、ポテンシャルがあるのでこのまま頑張ってもらいたい方
クズミッチ・七海先生
ロシア国立ペルミバレエ学校卒業、元サンクトペテルブルクバレエシアター、元カレリア国立音楽劇場バレエ団
2日間通してのクラスレッスン中基礎の体得、将来性を感じたエントリー者No.
8,15,26,27,32,37,60,68,69,82,91,92
大人バレエ部門
芸術賞 1, 4
優秀賞 3, 7
奨励賞 2, 5, 6
<審査員の先生方からの追加評>
今回コンクールでのバリエーションと前日と当日のレッスンを指導および見学しました。
脚を高く上げる、足を開いたポジションにすることは魅力の一つではありますが、クラシック・バレエの原点に立ち返ると、バレエを踊るには演劇、宮廷舞踊などから来る、芸術的な要素を無視できないことが良く分かります。
全体を通して、足のポジションや脚の高さなど下半身の動きに比べて、芸術的な表現に欠かせない上半身、目線、表現力、ポールドブラのトレーニングが足りない印象を受けました。
ポールドブラや上半身の動き、顔の表情にはストーリーの意味を伝えるマイムが含まれていることもあり、舞台上にいる仲間や観客とのコミュニケーションとしても大切な役割を果たします。バレエを学習する際に身体の機能や動かし方だけを学ぶのではなく、パフォーミング・アートとして、芸術面のアプローチをより深めていただけると更によいのではないかと思いました。
もう一点、安全面について気付いたことを記しておきます。現在欧米では子供の成長過程に関する医学的研究が進み、指導法も子供の成長過程に合わせるよう進化しつつあります。
海外では子供がポワントを履く前に、足のレントゲンを撮り、骨端線が写らなくなるまでポワントを履かせてはいけないという国やケースも数多く見られます。
今回、小学生のポワント部門を拝見し、中学生くらいまではソフトシューズでしっかりと練習をすると安全かつ基礎力が更に上がるのではという印象を受けました。
欧米では14歳くらいからポワントを履いてバリエーションを踊るのが基準となりつつあります。ポワントでのバリエーション練習を始める前に、その事を思い出していただけると子供の学習効果をより引き出すことができるのではと考えます。
PCOの参加者さんのレベルが上がりつつあるように感じますが、審査員サイドからも、参加者や指導者の皆さまに何を提供できるかを考え続けてまいります。